山のモノ。

こだわりの軽量化・登山道具を語りたい。

【軽量化】ネオエアーウーバーライト スモール【マット】

f:id:monotral:20200129213334j:plain

エアマットとしては、最小最軽量じゃなかろうか。

【軽量化の軌跡 「マット」編】

  

310g(実測) Therm-a-Rest「Zライト ソル」(スモール)

〇破損の心配がなく、安定感のある寝心地。
〇厚さもあり、夏山なら保温力は必要十分
〇性能に対して十分軽い。片付けも楽。クローズドセルの利点。
・ とにかくかさばる。外付け嫌い派の天敵(言い過ぎ
・やや短い。足先が微妙にはみ出る。

 

 ↓

 

310g(実測) KLYMITイナーシャ・オゾン」(ピロー部分カット)
160g(公式) EVERNEW「FPmat100」
計470g

〇「イナーシャ・オゾン」の寝心地は、固めで安定感があり悪くない。
〇「FPmat100」のおかげで破損の心配が減少。滞在時の敷物としてもGood。
・やや重い。トータル500gなら、性能のいいエアマットと同等。
・保温力は若干不安が残る。
・「FPmat100」がややかさばる。

 

 ↓

 

163g(実測) Therm-a-Rest「ネオエアーウーバーライト スモール」
  48g(実測) 山と道「Minimalist Pad」(幅5cmカット)
計211g

〇トータルでも相当軽い。並みのマットではスモールでも実現できない軽さ。
〇「ウーバーライト」はR値は高くないが、厚みもあり、保温性は必要十分。
〇+50gで、破損からの保護、滞在時の敷物、ザックの自立が確保できる「Minimalist Pad」
・「ウーバーライト」は好みの寝心地ではないかも。(固めが好き)
・「ウーバーライト」の素材の薄さはやはり不安が残る。

 

f:id:monotral:20200129214920j:plain

比較。左から
・「Zライト ソル」           小さいように見えるが厚みがある。
・「イナーシャ・オゾン」+「FPmat100」 FPmat100は折り畳みでやや厚い。
・「ウーバーライト」+「Minimalist Pad」 Minimalist Padはもっと細く巻ける。

 

【マット軽量化 -99g(2段階目からは-259g)】

  

経緯

テント泊には、マットが必要。
というわけで、最初のテントを買うときに、oxtosで一緒にマットも買った。
ケース付きでお得感のあった「Zライト ソル」だ。定番だろう。
ザックに取り付けてみたときは気にならなかったが、背負って歩いていると、
やはり何となく体の幅からはみ出ているような気がして気になった。
テントで寝てみると、寝心地は悪くなかったが、微妙に短い。
足首から先が落ちるのが落ち着かない。

やっぱり、エアマットでザックに入れてしまう方が安心だろうということで、
軽量化も意識して探し出したのが「イナーシャ・オゾン」
エアマットのパンクにビビって、その下に「FPmat100」を引くことにした。
イナーシャ・オゾン」は大胆に肉抜きされたマットだが、
意外としっかり体を支えてくれ、これも寝心地は悪くなかった。爪先までしっかり乗った。
枕がついていたが合わなかったので、切り取って別のエアー枕を用意した。
しかし、公式の使い方であるシュラフの中に入れる」のは窮屈だったし、
やはり、少し寒い気がする。足先は肉抜きされた部分に収まるので、より顕著だった。

さらに軽量化を目論んだ2019年夏。
驚異的な軽さの「ウーバーライト」の存在を知り、
どうせいつも足先が寒いので、ダウンソックスでも追加するとして、
徹底的に軽くするために、スモールを購入するに至った。
「Minimalist Pad」も含めたシステムで、軽量化としては一区切りをつけている。

 

現在のモノについて

 「ネオエアーウーバーライト スモール」

まず、スモールサイズのマットの利点は3つあると考えている。

①軽い。
全身サイズに比べて軽い。当たり前。多分今後はスモールサイズしか買わないと思う。

②滞在時に避けておける。
テントを立てたら、あるいは、その日の山行を終えたら、ちょっと横になりたい。
なので、マットを膨らます。(場合によっては「Minimalist Pad」のみでもよい。)
しかし、夕飯を作るときなどは座って活動する。
エアマットを座布団にするのは、パンクしそうで怖いので横に置いておきたい。
全身サイズだとちょっと避けておくのが邪魔であるが、スモールサイズなら避けておける。

③ザックの置き場所が作れる。
テント内では、すぐにモノが取れるようにしたいため、ザックの中身は全部出して並べるのが好み。
そうすると、空のザックは一番かさばる邪魔者になる。
テントに立てかけておくと、本体がフライにくっついて結露がしみてくる恐れがある。
寝かせると、幅をとる。
スモールマットの足元に敷けば、滞在時のザックの定位置が出来上がり。

ちなみに、雨の中を歩いてくると、ザックが濡れていて、シュラフを乗せるのに困ることがある。
そこで、ぼくはザックカバーをザックにかぶせて、マットにする。
雨天行動中にカバーは使わない。大雨ならどうせ染みるので、カバーは乾いた状態にしておくのだ。
もちろん、内部はパックライナーなどで対策をする。「ONE」は多少撥水性もあるので大丈夫。

このように、スモールサイズを上手に使えば、様々な恩恵にあずかれると思っている。

かくして、「ウーバーライト」は非常に満足のいくモノだったわけだが、
実は、寝心地については、多少しっくりこない感じがある。
品質が悪いわけではない。しっかりした厚みで体を支えてくれるし、保温性も必要十分だ。
しかしながら、どうも僕は固めのマットの上で、頻繁に寝返りを打ちながら寝るのが好みらしく、
「ウーバーライト」は、若干ふわふわしすぎているのかもしれない。
また、生地はやはり薄く、パンクの不安が払拭しきれないので、
ゴロゴロと寝返りを打つのは、やはり少し躊躇してしまう。
とはいえ、気になって眠れなかったわけではないので、しばらくは使い続けることだろう。

 

「Minimalist Pad」

超軽量クローズドセルをエアマットと併用する利点は、以下の2点。

①エアマットのパンクの不安を減少させる。
テントの下に小石が散らばっているようなとき、
ふとしたはずみでエアマットに突き刺さるかもしれない。
薄くても、クローズドセルを1枚挟むことで、小石によるパンクは防げる。
一番負荷のかかる肩~尻までカバーできれば大丈夫だ。
自分の体重が原因だった場合はあきらめるが、
最悪、クローズドセルを敷いて、最低限の寝心地を確保できる。

②滞在時の敷物として利用できる。
エアマットの上に座って滞在するのは、やはりパンクが心配だ。
ふわふわしてしまって、安定感もない。
スモールサイズのエアマットは隅に避けて、クローズドセルの上に座れば、
冷たくもないし小石が痛くもない。
雨の滞在時にも、腕だけ前室に出して、快適に夕飯を作ることができる。

このような理由から、僕はエアマットとクローズドセルを併用するようになった。
補助の役目なので、クローズドセルは超軽量の薄いものでよい。
おそらく、最軽量・最薄の、山と道「Minimalist Pad」が最適だ。

そして、「Minimalist Pad」を買った理由が、もう一つある。
メインザック「ONE」を自立させるためだ。
「ONE」は、そのままだと自立しにくい。
木曽駒ケ岳のロープウェイに乗った時、下ろしたザックが他のお客さんの方に傾いてしまい困った。
自分の方に傾けておけばいいのだが、今度はヒップベルトがはみ出して踏まれてしまう。
「Minimalist Pad」をザック下部に外付けしておくと支えとなり、自立しやすくなるのだ。
嫌っていた外付けを少しでも許容するために、幅を5cmカットして、はみ出す分を減らした。
それでも、多少はみ出すが、許容範囲かな。補助目的なので、細くなってもそれほど問題はない。

 

今後の方針

現状の使い方で、これ以上軽量化することは難しそう。
しかし、「ウーバーライト」の寝心地と不安材料は気になるので、
多少重くなっても、快適さを求めて買い替えはありそうだ。
その場合も、スモールサイズ+「Minimalist Pad」のコンビで決まり。
このシステムは、なかなか気に入っている。
買い替えるなら、「ネオエアーXライト」は、+60gで生地強度は上がるだろうしどうだろうか。
サーマレストは信頼しているのだが、寝心地が同じ感じだと合わないかも。
後は、SEA TO SUMMITの「ウルトラライト インサレーティッドマットXS」。
良さそうだが、重量は倍になる。

悩ましいので、ウーバーライトがパンクしたら、また考えることにしよう。