山のモノ。

こだわりの軽量化・登山道具を語りたい。

【モノ考。】クッカーシステムを考える。【こだわりのモノ】

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設定荷重までは利便性を取っていい。それが僕の軽量化。

 

 

【モノ考。】クッカー迷走記

今回は、軽量化したモノではないけれど、自分がこだわって納得した道具について、
【モノ考。】と称して語ってみたいと思う。

僕が軽量化を志したのは、もちろん体力不足を補うためだが、次の段階として、
「ONE」の最適荷重11kg以下に重量を抑えることが必要になったためだ。
逆に考えると、11kgまでなら、積んでもいいとも言える。
軽い方が楽なのは間違いないので、ギリギリを狙って無駄なモノを増やしたりはしないが、
お気に入りのモノがあれば、軽量化度外視で採用することもある。

そんな今のお気に入りの一つが、エバニューの「Ultra Light パン #16」だ。
これに行き着くまでの経緯と考えを順にまとめてみたい。

「ジェットボイルSOL」

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富士登山を始めた頃から、ずっと使い続けているのが、「ジェットボイルSOL」だ。
ステマチックなアイテムが大好物な僕にとって、オールインワン、高効率バーナーなど、
魅力的過ぎるアイテムだった。
軽量化を突き詰めたクッカーに比べると、重量はかさむのだが、
とても便利なので日帰り登山ではいまだによく使う。
ジェットボイルは、速くお湯が沸くというのが売りの一つだが、
それよりなにより優秀なのは、ガス缶からクッカーまでが完全にくっついて使えることだ。
多少斜めな場所に設置しても、クッカーが滑ったり落ちたりすることがない。
岩の多い富士山などでは、大変重宝する。
ちなみに、下部のプラカップは外して、後述の「400FD」をはめている。シンデレラフィット。

「メスティン」

山と食欲と私」というマンガをご存知だろうか。
実はあのマンガを読んで、僕はテント泊をやろうと心に決めたのだ。
というわけで、初期のモノ選びは、その漫画の影響を色濃く受けている。
その代表が「メスティン」だ。
ヤスリがけやシーズニングをし、コメを炊いたりパスタを作ったりして楽しんだが、
元来ものぐさな僕が、手入れの面倒くささを感じるまでは早かった。

「NSメスティン」

で。ノンスティック加工(NS加工)されているメスティンというものを見つけた。
製造元に直接注文するしかなく、入荷待ちの状態が続いていたが、
Twitterをまめにチェックして手に入れることができた。
が、その頃には軽量化を意識し始めており、より軽量なチタンクッカーへと気持ちが動いていたため、
結局一度も使っていない。テフロン加工されているので、炒め物などもしやすそうではある。

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「400FD + 760FD」

UL界隈で愛好家が多いらしい「チタンカップ400FD」。
これが「ジェットボイル」にぴったりフィットするという情報を知り、それは素晴らしいと購入した。
実際ぴったりで、今でもジェットボイルを出動させるときはセットにして使っている。
この「400FD」とぴったりスタッキングでき、500mL以上のお湯を沸かせるということで、
「チタンカップ760FD」も採用した。
この中には、ガス缶とバーナーも入れることができ、
ジェットボイル並みにすっきりスタッキングできたので、とても気に入っていた。

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「チタンマグポット500」

「400FD + 760FD」のセットはとても気に入っていたが、
それとは別に、ミル挽きコーヒーへのあこがれが湧いていた。
一揃え道具をそろえたところで、今あるクッカーではややお湯が注ぎにくいと感じた。
アウトドア用のやかんも買ってみたが、やはりかさばる。
そこで、注ぎ口のついている「チタンマグポット500」を導入してみた。
しかし、ガス缶とバーナーが入れられない。やはり僕は、一つにピタッと収まってほしいのだ。
そうこうしているうちに、コーヒーを挽くのも面倒になり、軽量化も進めたいこともあって、
ミル挽きコーヒーはあきらめた。同時に「チタンマグポット500」も使わなくなった。

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「570Cup + Ultra Light パン #16」

テント泊では、フリーズドライの食品や、レトルト食品を中心に食事を用意していた。
その場合、「400FD + 760FD」セットは、最適である。
しかし、徐々に食事にバリエーションが欲しくなってきた。
パスタや焼きそばは、レトルトカレーに比べて軽く、カロリーも十分に取れる。
これらを調理するのに一番向いているのはフライパンだ。
ということで、大好きなEVERNEWから、「Ultra Light パン #16」を買ってみた。
これが非常に使いやすい。「日清 焼きそば 大盛り」がちょうどよく作れる。
味が濃くて登山中にはとてもおいしく、高カロリーでエネルギー補給もばっちりだ。
これがとても気に入った。
お湯は、500mL近く沸かしたいので、「570Cup」を合わせてみた。
すっきりスタッキングとはいかないが、一応ガス缶、バーナーを合わせて、
がたつかないようにまとめることができたので良しとした。
今のところ、使い勝手を考えて、このセットが現行のレギュラーである。

クッキングセットの全貌がこちら。

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左から、
・SOTO「ウインドマスター」on ジェットボイルマイティーモのケース on ポーチ
・「570Cup」と、フタ。
・SOTOガス缶(110缶)
・ジェットボイルマイティーモについていた、ガス缶のスタビライザー
・「Ultra Light パン #16」

 

「570Cup」の中には、ガス缶を入れる。フタが浮くが、ポーチに入れれば固定される。

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「Ultra Light パン #16」の中に入れると、ピタッと収まる。
これで、ザックの中でがたつくこともない。
ちなみに、各所にクッションとして入れているペーパータオルは、食器拭きにも使える。

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さらに、ジップ付きポリ袋に、野箸、シリコンスプーン、
食器拭きのウェットティッシュやペーパーを入れ、上に載せる。
焼きそばは箸で食べたいし、シリコンスプーンはカレーなどをきれいにかきとることができ便利。

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以上のモノを、メッシュポーチに入れれば、フタも押さえられて非常に安定したセットになる。

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重量は611g。ソロセットにしてはかなり重めだ。
なんならJETBOILより重いが、JETBOILでは炒め物ができない。
軽量化すると、同時に食事の内容も陳腐化する。それでさらに軽量化も進むのだけど。
僕はUL装備にしたいわけではないので、ここはこれで良しとした。